公文の宿題で癇癪?!5歳児が見せた、成長の瞬間
海外での子育ては、毎日が小さな挑戦の連続。
わが家の5歳の息子ケイも、インターナショナルスクールに通いながら、
公文(KUMON)の宿題を毎日コツコツ、、細々と、、、続けています。
調子の良い日は楽しそうだけど、プリントのレベルがアップすると、、
「もうできない!やりたくない!」と暴れる日々。。
この日もレベルがあがり、鉛筆の動きが止まり、、
ああ、またか、、と思っていたその時、
彼がふと、小さな手を広げて言いました。
「ママ、こうすると落ち着くんだよ」
そしてゆっくり、もう片方の指で自分の手をなぞりながら、深呼吸を始めたんです。
インターで教わった「Finger Breathing(指呼吸)」とは?
これはインターナショナルスクールで教わった、
マインドフルネス(Mindfulness)の一つ。
英語では「Finger Breathing」または「Hand Tracing Breathing」
と呼ばれています。
🌿 やり方はとっても簡単
- 片方の手をパーに広げる。
- もう片方の指で、親指の外側をゆっくりなぞりながら「吸う」。
- 指の内側に沿って下に下がるときに「吐く」。
- これを5本の指でゆっくり繰り返す。
息と一緒に指をなぞる感覚に集中することで、
頭の中のモヤモヤがすっと落ち着くんです。
難しい理屈がなくても、子どもでもすぐできるのがいいところ。
感情を見える化する『The Colour Monster』
インターでは、マインドフルネスと一緒に「感情を言葉にする」ことも大切にしています。
その中でよく使われるのが、
スペインの絵本作家 Anna Llenas さんの
『The Colour Monster(カラーモンスター)』 という絵本です。
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息子が学校から借りてきた絵本で、お姉ちゃんも昔学校で習ったそうです。
この絵本では、モンスターが混乱した気持ちを「色」で表します。
- 黄色は happy(うれしい)
- 青は sad(かなしい)
- 赤は angry(おこっている)
- 緑は calm(おだやか)
子どもたちは自分の気持ちを「色」で表現することで、
「今、ぼくは怒ってるんだ」「ちょっと不安かも」と認識できるようになります。
感情に“名前をつける”ことで、自分を客観的に見つめる力が育つ。
この絵本は、まさにその第一歩をやさしく教えてくれるんです。
「イライラ」も学びのチャンス
公文のプリントに向かってイライラしていた息子が、
自分で“指呼吸”を始めた瞬間を見たとき、
私は本当に驚きました。
息を吸って、吐いて、また吸って…。
小さな手が動くたびに、顔のこわばりが少しずつやわらいでいく。
しばらくして「もう一回やってみる」と言って、また鉛筆を握ったとき、
あれ、子育ての試練終わった?!と思いました。
(実際はまだまだ続きますが。。。涙)
学校では「気持ちを整えて前に進む力」も
教えてくれることに感謝の気持ちでいっぱいです。
海外の教育では、「できること」よりも
「どう感じているか」に寄り添うことを大事にしていると、改めて感じました。
海外の教育が教えてくれた「心を育てる学び」
インターナショナルスクールでは、
「感情のセルフマネジメント(Self-Regulation)」という考え方が、幼児期から根づいています。
- 呼吸法で自分を落ち着かせる
- 感情を色や言葉で表現する
- 相手の気持ちを理解する練習をする
こうした活動を通して、子どもたちは“心を整えるスキル”を自然に身につけていきます。
私も見習わなくては。
親も一緒にできる、家庭でのマインドフルネス
それ以来、わが家では「勉強する前に3回深呼吸」が日課になりました。
私もつい忙しさでピリピリしてしまうとき、
息子に「ママもやってみて」と言われてハッとすることも。
親子で一緒に呼吸を整えると、不思議と空気がやわらかくなるんですよね。
マインドフルネスって、難しい瞑想じゃなくて、
“心を整えるための小さな習慣”なんだなと感じます。
まとめ:子どもから教わる「落ち着く力」
子どもが勉強を頑張る姿も素敵だけど、
「できない!」という気持ちに向き合って、
自分で落ち着こうとする姿は、もっと尊い。
あの日、息子が“指呼吸”をしたあの瞬間、
私は「この子は自分の感情と上手につき合う力を育てている」と感じました。
海外での子育てはときに大変だけれど、
こんな小さな気づきが、心を温めてくれる宝物のように思います。
今日もまた、公文のプリントを前に、小さな指が動き出します。
「吸って…吐いて…」
その静かな呼吸の音が、わが家の平和の合図です。